東京渋谷株式会社イー・バード - BtoB広告大賞金賞受賞のWeb制作会社
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2023年6月16日

採用サイト制作|コンテンツマップの作り方

Webサイト制作 採用サイト制作

企業が優秀な人材を採用するためには、自社の採用サイト・リクルートサイトによって、オンラインでのプレゼンスを高めることは非常に重要です。求職者の大多数は、媒体で各企業を比べるだけでなく、各企業のWebサイトへアクセスし、より詳しい情報を踏まえたうえで自分に合っていそうかどうかを判断し、面接を受けてみる、等のアクションにつなげています。

本記事では、企業の人事担当者へ向けて、自社の採用サイト制作・リクルートサイト制作で必要なコンテンツについて、どのように考えていけばいいか、弊社の制作実績を交えながら、お伝えしていきます。

採用サイト・リクルートサイトが果たす役割と重要性について


自社サイトは、一般的な求人媒体とは異なり、自由なフォーマットで企業をPRすることができます。
自由なフォーマットであることから、一般的な求人媒体以上に企業の魅力を様々な角度から訴求し、他社と差別化できる強力なツールとなります。そしてそのためには、何を伝えるか、どのように伝えるか、がとても重要です。
本記事では主に、何を伝えるか、について(若干どのように伝えるかを交えて)お伝えしていきます。

自社が欲しい人材を明確にする


欲しい人材を明確にする方法は、企業によります。
ミッション・ビジョン・バリューやクレドがあれば、それに共感できる人、合う人、ということでいいかと思います。
「求める人物像」として文章化するのもいいと思います。
挑戦するマインドがある、創造性と革新性がある、技術的なスキルがある、リーダーシプがある、コミュニケーションスキルが高い、ストレス耐性が高い、持続的な学習意欲が高い、特定の業務の経験が豊富、といった内容を箇条書きにするでもいいと思います。
一度、考えてみる、ドキュメントにしてみる、それを経営者や上司、あるいは他のメンバーと擦り合わせてみる、としておくと、後々の工程でも正しい選択ができるかと考えています。

求職者が知りたい情報を捉える


求職者が知りたい情報を捉えましょう。そのための方法は数多くあります。例えば、

・インターネット検索する
例えば「求職者が知りたい情報」や「求職者が重視する項目」等で検索すると、数多くの客観的なデータを閲覧できるかと思います。「新卒」や「キャリア」や「営業」等で絞ってもいいかもしれません。

・最近、入社した社員にヒアリングする

・ChatGPTに質問する

・他社サイトを分析する
人気のある企業、あるいは、いいサイトとされているものが、どのような情報を提供しているかをチェックすることで、必ずしも求職者が知りたい情報ではないかもしれませんが、参考になります。

・自社サイトのアクセスデータをチェックする
現在のWebサイトに、GA4やSearchConsoleといったツールが導入されていれば、どのようなキーワードで自社サイトへアクセスしたか、どのコンテンツのアクセスが多いか、といったことが分かります。現在は採用サイトがなくて、コーポレートサイトのアクセスデータであっても参考になります。

・ソーシャルメディアをウォッチする
LinkedIn,Facebook,Twitter,Youtube,tiktok等が考えられます。厖大な労力を費やすことはできないとは思いますが、生の声を拾えることがあります。生の声を拾って纏めたものを発見できることがあるかもしれません。

すべてでなくて構いませんが、まずはピックアップします。

その際に、「会社軸」「仕事軸」「人軸」「待遇面」で分けて整理すると分かりやすいと思います。

【ピックアップ例】
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「会社軸」業界や会社に成長性があるか、安定しているか、ビジョンに共感できるか、新しいことに挑戦する風土があるか 等

「仕事軸」面白そうか、専門知識や技術が身に付く仕事か、地域貢献に繋がるか、チームで取り組むのか 等

「人軸」自分と相性がいい人が働いているか、社員が魅力的か、コミュニケーションが活発そうか、専門性の高い先輩がいるか、平均年齢は?、男女比は?等

「待遇面」キャリアアップできそうか、研修が充実しているか、資格取得支援制度があるか、等
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自社が欲しい人材と求職者が知りたい情報の接点を捉える


自社が欲しい人材として「技術的なスキルがある」や「持続的な学習意欲が高い」が重視されているのであれば「専門知識や技術が身に付く仕事か」を知りたい求職者とはうまく合うでしょう。「挑戦するマインドがある」に対しては「新しいことに挑戦する風土があるか」が合うでしょう。

また、「リーダーシップがある」を求める会社と「チームで取り組むのか」を知りたい求職者との間にも接点がありそうです。

Webサイトで具体的に伝えることで、いいマッチングになるのかをお互いに見極めることができます。このように接点を捉えること、つまりはターゲティングしていくことが重要になります。

応募者の母集団が充分にあり、現在の体制では対応しきれていないという企業にとっては、負荷の軽減にも繋がります。

また、採用したい人数や質に対して応募者の母集団が充分にない企業では、とにかく間口を広げておいて少しでも興味を持ってくれた求職者を面接に呼び込んで直接に言葉を交わし、Webサイトでは伝えられない自社の魅力を伝えたい、と考えることがあります。

その感覚は、ものすごく分かります。しかし、「少し」の興味では応募者が面接に行くには至らないことが多いです。採用マーケットの状況にもよりますが、どんなにウェルカムな雰囲気にしても、いつまで経っても応募者が増えない、ということも多くあります。

ですからやはり、求職者との接点を捉えて、自社の魅力を訴求していく必要があります。

自社の魅力を棚卸しする


自社が欲しい人材と求職者が知りたい情報の接点を捉えることができたら、そこへ向けての自社の魅力について改めて考えてみましょう。

自社が「技術的なスキルがある」や「持続的な学習意欲が高い」を求め、求職者が「専門知識や技術が身に付く仕事か」を知りたく求めているという接点があるとすれば、自社にどのような魅力があるか、をリストアップしてみましょう。

・最先端の機械設備がある/パソコンやモニターが高スペック
・新しいテクノロジーが奨励され数多くのソフトウェアやツールが導入されている
・定期的な技術トレーニングや研修が充実している
・資格取得支援制度がある
・スキルアップ支援制度がある(セミナーへの参加や書籍の購入に費用の補助がある)
・技術的なスキルの向上が、なりたいポジション、やりたい仕事、に繋がるキャリアステップがある
・評価制度で技術的なスキルや学習意欲が重視されている
・同様のマインドがあり実践している上司や先輩が多数いる

そして、別の接点でも、同じようにリストアップしてみましょう。

コンテンツマップを考える


さて、ここまでの内容については、企業の人事担当者にとっては当たり前のことで慣れていることであったかもしれません。

会社説明会で使う資料作成や採用媒体に向けての原稿作成など、様々な機会で経験されていることかもしれません。

しかし、コンテンツマップの作成となると、急にWebサイト構築の専門性が必要とされて、身構えてしまう方もいらっしゃるかもしれません。検索をしてみれば、情報アーキテクチャーが重要です、検索エンジン最適化(SEO対策)が重要です、アクセシビリティとユーザビリティ、モバイルファースト、可用性と拡張性、といった言葉によって、無理か〜、となりかねません。

それらについて考えたうえでコンテツマップの作成をすることで質が向上するのは確かに事実ですが、Webサイトとしての専門性の高い面についてはWeb制作会社へ提案させることにし、RFPの作成のためにコンテンツマップを作成とするのであれば、まずは、採用サイト・リクルートサイトの型に沿って考えていくことから始めましょう。

トップページ/メッセージ/会社概要/仕事内容/社員紹介/福利厚生・制度/オフィス環境/キャリアパス/募集要項/選考プロセス/よくある質問/応募フォーム/プライバシーポリシー

といったものになりす。

これらのどこで「自社の魅力を棚卸しする」でリストアップ内容を訴求していくかを考えます。

「資格取得支援制度がある」「スキルアップ支援制度」「定期的な技術トレーニングや研修が充実している」については「福利厚生・制度」に纏める、「最先端の機械設備がある/パソコンやモニターが高スペック」「新しいテクノロジーが奨励され数多くのソフトウェアやツールが導入されている」は「オフィス環境」に纏める、「技術的なスキルの向上が、なりたいポジション、やりたい仕事、に繋がるキャリアステップがある」は「キャリアパス」に纏める他に、「仕事内容」や「社員紹介」でも具体性を持って伝わるようにする、といった具合です。

上記のメニュー以外にも、企業の独自性や特色を訴求するためのコンテンツを追加することができれば、よりよくなります。例えば、CSRが考えられます。スポーツチームや宇宙プロジェクトに協賛しているといったことも、企業のイメージアップや親近感の醸成にも繋がります。

上記のメニュー名を、会社を知る/仕事を知る/人を知る、と柔らかくするといった工夫もぜひしてみてください。

表現方法を考える


WebサイトやWebページに求職者がアクセスした際には、コンテンツ内容は、その表現方法と合わせて力を発揮します。

「社員紹介」であれば、社員ごとにページを設けてインタビュー形式にすることもできますし、座談会とすることもできます。


「社員紹介」をインタビュー形式にした例

「社員紹介」を座談会形式にした例

また、先述の型には含めなかったのですが、採用サイト・リクルートサイトで効果があり訴求力や動機形成力が高いと考えられるコンテンツとして、プロジェクトストーリーとデータで見る◯◯/数字で見る◯◯、があります。

プロジェクトストーリーは、企業がプロジェクトを成し遂げていく様子をストーリーとして伝えるコンテンツです。そのなかで、困難にも立ち向かうスピリッツやチームワーク、お客様との付き合い方、をリアルに伝えることができます。喜怒哀楽を含めることで、求職者の琴線に触れることから、採用面接や入社後の面談で、その会社に決めた理由として上げられることが多いです。


一枚のアルミニウム合金版からハニカム構造のテーブル天板を精密に削り出すことで超軽量、高剛性のテーブルを開発し、そのシンプルな機能美は京都デザイン賞2020において高く評価され、受賞したプロジェクトの例

タイの洪水で、お客様の工場が水没していくなか、各方面から1,000本のドラム缶を集め橋を構築することで、お客様の大切な金型を逃がした、等、会社全体、チーム一丸となって乗り越えたプロジェクトの例

データで見る◯◯/数字で見る◯◯は、データや数字そのもののやその推移を具体的に瞬時に伝えることができるという特長があります。また、企業としての透明性が高まることから求職者は企業が隠すことなく情報を共有していると感じて企業に対する信頼性が高まると考えられます。また、事実=ファクト、であることから、自社の優れている点を示すことで他の企業と差別化できます。


Webサイトのデザインに馴染ませた例

イラストやアニメーションを加えた例

まとめ


本記事では、採用サイト制作・リクルートサイト制作のための有効なコンテンツについて、独自の制作経験を交えてお伝えしました。参考になりましたら、幸いです。

採用サイト制作・リクルートサイト制作ではコンテンツ以外にも、取材・撮影やライティング、デザイン、コーディング、SNS活用、運営等、重要なものがありますが、別の記事にて伝えていければ、と考えております。